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カミーラ・マルムクヴィスト=ハルケットが語る真実 <Tique 1994>

インタビュー&文:Tone Tobianson 訳:Mayumi

彼女はラプンツェル(童話のお姫様)のように塔の中に腰掛け、長い髪を垂らしてモートンだけを待っていた。彼女は家庭に入り、メディアやカメラマンから遠ざかっていた。彼女の美しさと知性はモートンだけのものだった。そして今、彼女はあまり家に帰ってこない黒いベンツの騎士を待つのに飽き飽きしているという。彼は騎士?王子様?それともトロール?いったい誰にわかるのだろうか?

カミーラは外の世界へ出て、自らの権利のために戦おうとしている。

彼女の第一印象は華奢であるということだった。まるで風が吹けば飛んでいってしまいそうだ。モートンを一瞬にして惹きつけた、トレードマークである長い金色の髪が、彼女の華奢な体からかもし出すはかなげで今にも壊れてしまいそうな雰囲気をより強調している。彼女はまさに丘の上のお姫様のようだった。

そしてお姫様は待ち続けている…でもその姿にだまされてはいけない。この7年間、カミーラはアイドルである夫の影に隠れて生活してきた。しかし彼女自身の意思で、塔の中に閉じ篭りモートンのためだけに髪を垂らしていたのだ。

7年間で、Jakob(5歳)、Johnathan(3歳)、Tomine(1歳)を授かった。一番小さなTomineの名前は、モートンの祖母の名前から名づけられた。王子はときどき家に帰ってきた。しかし、時に彼らはまるで兄妹のように生活しなければならなかった。モートンは家族よりもキャリアを優先した。カミーラは幸せではなく、孤独だった。苛立ちが募り、火山は爆発寸前だった。

カミーラは、女優としてのキャリアをしばらく封印していたが、今再開しようとしている。再びカメラの前で、自分を表現する必要性を感じているのだ。カミーラは17歳のころ、スウェーデンではかなり名前を知られていた。そのころ、テレビドラマシリーズの『Lykke til』(※「グッドラック」という意味)、そして後に『Xerxes』に出演した。ノルウェーのテレビ局、NRKでも放映されていたシリーズである。17歳にして、カミーラは初めてスポットライトにあたる経験をした。彼女の中で何かが育っていった。カミーラは強い女性だ。そして彼女自身も自分の強さを信じている。

T:あなたもスターの人生がどんなものか経験しているのに、長年モートンの影に隠れた生活はどんなものでしたか?
C:自分の人生がどう転んでいくか自分で決めることはできないわ。偶然に進んでいくものなのよ。どの女性もどんな男性とも子供を作ることができる。そしてある軌道に乗るのよ。Jakobを妊娠したとき、わたしの体は赤ちゃんを必要としていた。計画的に妊娠するつもりだったら、何年も待ってから妊娠したかもしれないわね。子供を作るのに遅くなりすぎなければね。3人とも計画的に妊娠したわけではないの。でも、どの子ができたときも嬉しかったわ。

T:また生物の授業を受ける必要を感じませんか?すべてをあきらめなければならなくなって、苦々しく思ったりしませんか?
C:わたしは状況をそのまま受け止めたわ。モートンは当時、とても大変な状況だったの。わたしよりもずっとね。モートンに「今、家にいてちょうだい」」なんて言えなかった。それは無理な話だったわ。わたしは子供たちと4年以上家にいたから、動きが早い映画界からはすっかり遠ざかってしまった。また新しいキャリアを積むのはとても大変なことよ。でもわたしたち女性は、すべて男性のせいにするのをやめるべきだとも思うのよ。

T:モートンはとても家庭的な男性のようでしたね。特に、あなたとお子さんたちをマスコミから守ろうとするときなどは特にそう見えました。それとも一種のコントロールだったのかもしれないですね?
C:確かにモートンは家父長制の家庭出身だわ。彼はそういう世代の人だし、そこで育ち、それを感じてきたと思う。でも彼はすごく変わったわ。夫婦関係が常に同じではなければならないとは思わない。わたしはフェミニストではないけれど、これ以上伝統的な女性の役割に甘んじているつもりはないわ。いまどき誰がそんなものに甘んじているのかしら?時代の流れで人は変わるわ。長年家にいた理由は、子供たちがわたしの犠牲になるのを避けたかったからよ。子供たちをとても愛している。何年もの間子供たちと一緒に過ごせたことを誇りに思うし、嬉しく感じているわ。世界中の何よりも子供たちを愛しているの。もしかしたら愛しすぎているのかもしれないわね。どの母親も多かれ少なかれ同じように感じていると思うけれど。

T:それでは子供たちに縛られている間、誰かのために仕えているという気にはならなかったのですね。
C:縛られているという風には感じなかったけれど、でもいつもただ座っているだけで同じことの繰り返しにとらわれていることと葛藤しなければならなかったわ。

T:モートンがお金を稼いでいるからそうしなければならなかったのですか?それが(主婦の生活を)やめることになった大きな理由なのでしょうか?
C:確かに彼の(一家の主としての)『絶え間ない影響力』のせいよ。それは彼が(子供のころから)受け継いできたものだから。でもわたしもいくつかコマーシャルの仕事をして、それなりのお金を受け取ったわ。収入のほとんどがモートンの働きからきているのは事実よ。でもわたしも自分で収入を得ることはできるわ。収入の多くが彼の働きからだとしてもね。自分で収入を得られるのは、自分に自信をつけるためにもいいことね。たとえほんのわずかな金額でも。

アムステルダムの空港で、長い金髪の女性が、監督と一緒にストックホルム行きの飛行機を待っていた。

モートン・ハルケットは、ボディーガードと一緒に座って同じフライトを待っていた。モートンは常に護衛されていることに閉口していた。背後にベビーシッター付では誰かと戯れることはとてもできない。しかし、今このブロンドの女性が目の前にいるのだ。ボディーガードが彼女に声をかけることを拒否したので、モートンは自から近づいて話しかけた。

モートンはカミーラをa-haのコンサートに招待した。

一週間後二人は電話で話をした。そして、カミーラの人生はこのときを境に大きく変わった。

T:お子さんたちをクリスチャンとして育てていますか?
C:わたしたちはそういうことを話し合わないのよ。わたしたちは食事の前にお祈りをするし、モートンは寝る前にお祈りをするのが好きよ。私たちの家はキリストのご加護の元にある…。

T:あなたは神様を信じていますか?
C:わたしはキリストを信じています。

T:あなたは社交的な人ですか?お祝い事は好きですか?
C:ええ!お祝い事は大好きよ。モートンとわたしはそこのところが正反対なのよ。Tomineの洗礼式のときに大きなパーティーを開いたの。モートンは静かに生活することを好むわ。すでに十分すぎるくらい外で揉まれてきているから。

T:あなたが家でモートンの帰りをじっと待っていてくれなくなることについてモートンはどう考えていますか?
C:モートンは素晴らしいことだと思っているわ。最初はそうでもなかったけれど、わたしが信じることを理解してくれて納得したようよ。

T:10年後のあなたはどうなっていると思いますか?子供が12人くらいいて…。
C:いいえ!もう妊娠しないように生物の授業をとりたいくらいよ。

T:モートンがカミーラと泥棒の映画で役をもらったことを羨ましく思いましたか?
C:思わなかったわ。モートンはマスコミの標的だから、映画に関してすべてモートンに注目が集まったわ。それは役をもらう前からそうだったけれど。モートンは演技するより歌うほうが得意だと思うわ。

T:自分で歌うことを考えたことはありますか?
C:やってみたけれど止めたわ。そしてわたしは世界一のボーカリストと結婚したのよ。

T:ツアー中に、モートンに近づこうとするグルーピーや、積極的な女の子たちについてはどうですか?
C:そのことに関してあまり考えたことはなかったわ。今まではね。物事には限界があるわ。毎日いろんな情報が耳に入る。とても腹立たしいものよ。ファンレターを読むじゃない。その中にモートンに毎日手紙を書いてくる女の子がいたの!一日も欠かさずによ!今でもバージンだという医者の証明書つきでね。誰がそんなものを信じるものですか!止めて欲しいわ。彼女たちはモートン個人を知っていると思い込んでいるのよ。いいかげんにして!!ある日、フランス人の女の子がドアの前に立っていて、モートンに自分のために歌を歌ってくれとせがんだの。そして「キスして」と言ったのよ。彼のすぐ後ろにわたしが立っているのに。ハグしてあげるから帰ってくれとモートンは言ったわ。みんなの頭の中は一体どうなっているのかしら?ポールとマグネは曲を書き、モートンがそれを歌う。彼らを個人的に知っていると思い込むのはよくないわ。モートンに家族がいることにすら気づいていないファンもいるのよ。

T:マスコミはそのことに気づいていますか?
C:新聞にはばかげたことがたくさん載るわ。読者は興味を抱くし、それを信じ込む。いつもモートンとわたしについて書かれた記事を読むとわたしもまったく知らないことが書かれているのよ。

T:モートンからもらった一番の贈り物は何ですか?
C:子供たちよ。

T:あなたを表現するとしたら?
C:モートンはわたしを『ハルダー』(教会で人間の男性と結婚式をあげて最高の妻になる美しい金髪のトロールの女性)と呼ぶわ。ハルダーと刻まれたブレスレットを持っているの。(自分をどう表現できるか)わたしにはわからないわ。

T:最近モートンと二人きりになったのはいつでしたか?
C:ずいぶん長いこと二人きりになってないけれど、もうすぐ二人でロサンゼルスに行くのよ。Tomineも連れて行くのだけれど。

3人目の子供を妊娠中のある晩、カミーラは夜中に起き上がった。あたりは血だらけだった。モートンを起こそうとしたが、彼はなかなか目覚めない。やっと目をあけたモートンにカミーラは何が起こったか告げた。モートンはとても慌てて、ベッドから飛び起きた。すでに陣痛が始まっており、カミーラは早産の進行を遅らせるためにできるだけのことをした。二人はモートンのスポーツカーで夜中に猛スピードで病院へ向かった。「もっと早く!」「これ以上スピードがでないよ!」

病院で、彼女は4週間ベッドに横たわらなければならなかった。もし出産が早まればカミーラの体は危険だった。4週間後合併症を起こして、医者は帝王切開をすることに決めた。カミーラは二度と目を醒ますことがないのではないかと怯えた。

「子供たちに愛していると伝えておいて」彼女はモートンにそう懇願した。

次に記憶にあるのはモートンだった。カミーラが目をさましたとき、モートンは耳元でささやいた。「カミーラ、僕らに女の子が授かったよ」

T:モートンはとても無礼な人のようですね…。
C:いいえ!ぜんぜん無礼ではないわ!彼はとても謙虚な人よ。そういう話し方なだけよ。

T:モートンのキャリアを振り返ったとき、彼を誇りに思いますか?
C:思うわ!わたしが妻だからというわけではなくて。妻!なんて変な言葉なのでしょう。彼の恋人でいるほうがいいわ。彼を愛しています。

撮影所に、3人の子供をつれた長い金髪の女性があらわれてから1時間以上経った。子供の一人は、おむつなど家族の必需品をこまごまと載せたベビーカーに乗っていた。Tomineは夜通し起きていて泣いていた。2人の男の子はレモネードを飲みながらニンジャ・タートルズのビデオゲームで遊んでいた。

今日は長い一日になりそうだ。カミーラはカメラの前にいる。それは彼女が望むことなのだ!

2000-05-10 | EDIT
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